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藤田保健衛生大学医学部形成外科学教室 |
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形成外科は多くの診療科と境界を接し、「よりきれいに治す」ことに存在意義のある科ですから、研究テーマはおのずから「創傷治癒」に深く関連することになります。私の教室は、診療科としては1977年に始まり、1988年に初代中島龍夫教授(現慶応義塾大学形成外科学教授)により正式に講座として独立しました。教室創設以来、創傷治癒促進のためのプロスタグランディンの作用や、製品化前のb−FGFの血管増生作用などの研究、さらには生体親和性のよい人工材料の構築を目指し、ハイドロキシアパタイトへの骨誘導・骨伝導の研究を行ってきました。 また、一方ではレーザーによる色素性疾患(母斑、血管腫など)の治療に早期より取り組み、レーザーの健康保険適応の獲得に貢献してきました。その経験から、創傷治癒の結果としてのケロイドに対して、単純性血管腫の治療に用いられている色素レーザーが有効ではないかと期待して臨床研究を続けており、真性ケロイドにおいてはなかなか効果が得にくいものの、肥厚性瘢痕に対しては有効性を認めています 1)。 b−FGFはすでに商品化され、その有効性は一般に良く知られているところでありますが、われわれの研究では、b−FGFを投与した皮弁には過剰な膠原繊維の新生が見られ、新生血管を圧迫する像が認められたため、過剰な瘢痕形成が起こることが危惧されました2)。しかしその後の臨床使用における諸家の感想では、肥厚性瘢痕が起こりにくいという事実が報告され、現在その裏づけとなる臨床例を蓄積中であります。 ハイドロキシアパタイトは、術前にCTデータに基づき骨欠損の形状をあらかじめ作成することが可能なため、本学放射線科の協力を得て、頭蓋顎顔面領域の支持組織再建に重宝しています。しかし長期的に見てやはり良好な組織のカバーが無いところでは感染を惹起し、摘出を余儀なくされることを経験しております3)。一方、大気孔多孔体ハイドロキシアパタイトで良好な骨組織の侵入により生体との結合性や強度が増すことが証明されれば、骨補填材としての有用性はさらに高まると期待し、動物実験を行いました。強度の増加は認められたものの、骨組織の侵入には長い時間がかかり、人体に用いる場合には何らかの骨誘導促進因子が必要であると考えられました 4)。 近年では、骨髄由来幹細胞を用いた創傷治癒の研究と、頭頚部再建におけるエンドセリンの影響についての研究を行っていますが、マンパワーの不足からなかなか成果を挙げられずにいます。また、臨床的に症例の多い小耳症に対する戦略として培養軟骨による耳介再建が可能になれば大いなる福音と考え、他施設からの研究報告にも注目しています。小耳症の遺残軟骨を研究に利用したいと検討中です。 |
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