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近畿大学医学部形成外科学教室 |
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形成外科で取り扱う先天異常、特に支持組織の低形成による形態異常では、多くの場合、いまだ満足すべき治療成績が得られていません。例えば、小耳症における自家肋軟骨移植では、再建された耳介に不自然な形状と硬さが残る点が問題化しています。一方、先天的にすべての指が低形成もしくは欠損する欠指症では、現在、治療方法は確立されていません。再生医学を導入した先端形成外科治療は、移植医療では十分な治療成績が得られない疾患を対象としており、21世紀に導入可能な新治療法として注目されています。 これまでわれわれは、小動物(免疫不全マウス)を用いて、薄くて複雑な3次元形状を特徴とする耳介軟骨の再生誘導を行い、細胞接着、伸縮性、物理学的強度を考慮した新しい吸収性足場の開発(Tissue Engineering, 2004)、徐放化bFGFによる再生誘導の促進(J. Biomaterial. Res, 2005)、軟骨細胞の至適採取部位の検討(Tissue Engineering, 2006)、3次元形状と力学的特性に関する実験を通して、これまで困難とされてきた耳介軟骨の長期的形態維持を可能としました。これらの実験結果から、臨床的に必要な大きさと複雑な3次元形状を長期的に維持する耳介軟骨再生は、十分可能となりました。
一方、大動物モデルを用いた自家移植実験では、細胞レベルから組織再生(耳介軟骨、指骨、指関節など)を誘導する技術は未だ開発されていません。近い将来、これまでのヌードマウスを用いた免疫不全モデルを、さらに大動物(イヌ)を用いた自家移植モデルに発展させ、長期的に3次元構造と組織機能を維持する耳介軟骨および指骨・指関節組織の再生誘導を試みたいと考えています。また、大動物を用いた自家移植モデルにおける組織再生の諸条件を詳細に検討し、ヒト体内において、安全かつ有効な再生技術を開発したいと考えています。 さらに、自家骨膜と生分解性ポリマーによる骨再生技術は、すでに眼窩床骨折への臨床応用が可能なレベルに到達したと判断し、本学の倫理委員会に答申し承認されました。現在まで、この安全で有効な先端技術を導入して、14症例の臨床応用に成功しました。今後は、この臨床応用の長期結果を検討する予定です。 |
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