| 2002 Joint Conference of the Wound
Healing Society and the European Tissue Repair Society参加記 |
札幌医科大学 医学部 皮膚科 小野一郎 |
No.2 |
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翌日の5月29日から4日間開催されたの学会プログラムは大変に充実したものでした。学会第1日目の午前中はPlenary sessionとしてRepair of different tissueから始まり骨形成、神経系の再生、血管新生治療さらには幹細胞治療の展望が発表されました。これらの分野の発表に関してはすでに日本の創傷治癒学会でも取り上げられたtopicでありましたが、WHS・ETRSも皮膚の創傷治癒のみならずこの分野の重要性を認識しつつあると感じますとともに参加者の興味も大きいように感じました。ただこの点では既にこの分野の特別プログラムをお組みになってこられた日本創傷治癒学会の歴代の会長先生の先見性の確かさを改めて感じました。中でも私が興味がありましたのは幹細胞治療の話題です。この問題に関しては一般演題でもいくつかの演題の発表がありましたが未だ臨床応用には時間がかかりそうではありますが、大きな夢として研究が進められているのが実感できました。引き続き米国の企業のCOEのDr. W. A. Haseltineがpost genomeの企業戦略に関して講演しました。スライドを一枚も使わずたんたんと再生医療の企業化の考え方を中心に述べるというもので日本の現状を見る時に感銘するというよりも脅威の様なものを感じたのは私だけだったのでしょうか?
午後は一般演題としてgene therapy, clinical application, growth factor and cytokines, oxygen; the good and the badのsessionが開催されました。この分野では米国、ヨーロッパに加え、日本や中国からも多くの演題が発表されておりました。ここでは長崎大学の秋田先生や私も発表いたしました。4会場に別れて学会が進められましたので私も実際には1/4の演題しか聴くことはできませんでしたが中でも米国で既に市販されているPDGFを用いた治療に関しての研究発表が遺伝子治療も含めて盛んに議論されていて興味を引きました。
その夜は塩谷先生のお誘いで日本からの参加者数人が集い、seafood restaurantで食事をすることになりました。美味しいロブスターやムール貝に加え、ボルチモア名物のクラブケーキを始めていただきました。クラブケーキはカニの身をほくしてハンバーグのようにして焼いたものですがボリュームもあり、味もすばらしいものでした。これらの食事とカリフォルニアワイン、そうして塩谷先生や皆様の楽しい話題で夜のふけるのも忘れて大変に楽しい時間を過ごさせていただきました。特にわたしは第1日目に発表を終えていましたのですっかりとリラックスして楽しませていただきました。海外の学会に参加する楽しみの一つは国内ではなかなか御一緒に食事をしながらお話を伺えないように先輩の先生といろいろのお話を伺いながら充実した時間を過ごせるということも大きいと感じました。楽しい時間を過ごさせていただきまして塩谷先生大変に有難うございました。
学会第2日Burns, Burn wound careという熱傷に関するplenary sessionから開始され、それに引き続きKeynote presentationとしてRegulation of Oxygen homeostasis by hypoxia-inducible factor Iとplenary sessionとしてReactive oxygen species in wound repairが発表されました。Hypoxia とhyperbaricという全く相反する状況下での創傷治癒についての講演で私も少し混乱しておりますが、酸素の代謝(酸化)というプロセスの果たしている役割についての貴重な講演を聴くことができたと思っています。 |