microRNA-223発現制御は黄色ブドウ球菌感染創の改善に有効である


長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 病理学
森 亮一

 このたび、第47回日本創傷治癒学会研究奨励賞を賜りましたことは、身に余る光栄であるとともに、身の引き締まる思いでもあります。受賞対象となりました「miR-223機能解析とその応用:miR-223発現制御は黄色ブドウ球菌感染創の改善に有効である」は、約10年間取り組んでいる研究テーマです。具体的には、創傷治癒過程における分子機序解明を基盤として、治癒促進・瘢痕減弱効果を有する薬剤開発を試みた研究内容です。

 本研究は、当時非常に希であった次世代シーケンサーを用いて解析し、炎症依存的に発現誘導されるmiRNAとして、miR-223を同定したことから始まりました。その後、遺伝子改変マウス作製や生体イメージング解析などの先端技術を用いて発展させてきました。受賞により、これまでの苦労が報われた気持ちとなりました。

 今回の受賞は、長崎大学医学部病理学のスタッフを中心とした、私を支えて下さる先生のお力添えによるものです。この場をお借りして心より感謝申し上げます。また、日本創傷治癒学会の諸先生には、今後ともご指導ご鞭撻の程宜しくお願い申し上げ、感謝の言葉とさせていただきます。

 

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