日本創傷・オストミー・失禁管理学会の事業について
石川県立看護大学
一般社団法人日本創傷・オストミー・失禁管理学会 理事長
紺家 千津子
私は日本創傷・オストミー・失禁管理学会(JWOCM)の理事長として、真田弘美元理事長と田中秀子前理事長が行った事業の一部に、排便の管理を新たに加え「エクセレントな排泄管理」の実現に向けた事業を推進しております。この排泄管理の中で生じうる皮膚トラブルには、排泄物が皮膚に接触して生じるIAD(Incontinence Associated Dermatitis:失禁関連皮膚炎)があります。
JWOCMは、IADの対応策として、IAD-setの開発と、IAD-setに基づく「IADベストプラクティス」を刊行しております。IAD-setとは、皮膚の状態と付着する排泄物のタイプからIADをアセスメントでき、かつ重症度を数値化できるツールです。IADの管理は、褥瘡管理と同様に、多職種が皮膚の状態と重症度を共通して理解する必要があります。しかし、褥瘡のDESIGN-R®2020のようにはIAD-setは広く使用されていません。
今後は、多職種の方々にIAD-setの周知啓発活動を行ってまいりますので、会員の皆様とも情報を共有する機会をいただき、ご使用くださいますようお願い申し上げます。