施設紹介


国際親善総合病院 副院長 外科部長
佐藤 道夫

まずは国際親善総合病院の名前の由来をご紹介します。

国際親善総合病院の歴史は古く、そのルーツを辿ると幕末1863 年(文久3年)に外国人居留民によって外国人居留地(横浜市中区山下町88 番地)に設立されたTHE YOKOHAMA PUBLIC HOSPITAL にさかのぼります。その後、病院名と場所の変遷を経て、1946(昭和21)年に関内で『国際親善病院』としてスタートしました。当時の設立趣意書には「国籍を問わず在留外国人に医療を提供し、国際親善に貢献する」と謳われています。1990(平成2)年に現在の横浜市泉区に新築移転し現在に至っています。

当院は医育機関ではありませんが、病床数287床の急性期地域中核病院で、横浜市泉区(人口15万人)の急性期医療をささえる総合病院です。25診療科、常勤医70名、非常勤医86名で構成され、主な医療圏は横浜市西部(泉区、旭区、瀬谷区、戸塚区)となり、救急車受け入れ台数は年間約5000 件を超え、1日外来患者数は600人超です。病院機能評価は1998 年に神奈川県下で第1号の認定病院となり、2025 年に5回目の更新を行いました。外国人患者受け入れ医療機関認証制度(JMIP)は県で4番目に取得し、AI問診の導入など院内の充実したシステムづくりや患者への安心安全な医療・サービスの提供という点で進取の気性で臨んでおります。

私は2015 年に当院の外科に赴任しました。横断的な診療と多職種によるチーム医療を大切にしています。正確な診断と高度な医療を目指して早朝に消化器内科と放射線診断科による合同カンファレンスを行っています。大学の医局の異なる仲間とひざを突き合わせて密な連携をとりお互いの研鑽を深めています。また、病棟ナース、リハビリ科、栄養科、退院支援部門と定期的なカンファレンスを行い周術期管理や退院支援に向けて積極的に意見の交換を行っています。

現在の外科のメンバーは5 名で、年間600 件程度の手術を行っています。患者にやさしい低侵襲な手術を目指し、2024年にda Vinciを導入して結腸直腸癌の領域ではほぼ全例にロボット支援手術をおこない、近年では術後合併症はほぼ0になっています。また甲状腺領域では、2019 年から内視鏡下甲状腺葉切除術を開始しており、その他の領域でも積極的に内視鏡下手術に取り組んでいます。消化器内視鏡センターでは、外科と消化器内科が年間6000件を超える上部・下部・胆道内視鏡を行い、うち約1/3 を外科が担当しています。さらに2016 年には25床の緩和ケア病棟を新設し、診断から治療、緩和ケアに至るまでシームレスな癌診療を提供しています。

私自身は、創傷治癒学会には研究会時代からお世話になっており、私の外科医としての成長は創傷治癒学会とともに歩んできたといっても過言ではありません。時代とともに研究の主題は変わってきていますが、外科系診療に携わるものにとって創傷治癒は絶対に忘れてはならないテーマです。最近では、穿孔性腹膜炎術後のSSI の予防に関するテーマや病院のWOC ナースによる地域の訪問看護ステーションへの指導の役割について発信してきました。

現在日本は急速な高齢化社会に突入しており、この傾向はますます顕著になっていきます。当院でも外科入院患者の約半数は80歳を超えている現状があり、これからの外科はcureのみならずcareも求められる時代です。ストーマ管理や褥瘡、SSI、栄養管理など一般病院において抱える問題は数多くあります。われわれは、チーム医療を大切にして地域に根ざし高度で良質な医療が提供できるように精進する所存でございますので、今後とも創傷治癒学会の先生方からのご指導ご鞭撻のほどよろしくお願い申し上げます。


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