学会概要

学会概要

学会概要/理事長挨拶

貴志和生理事長日本創傷治癒学会は、昭和46年に創傷治癒研究会として発足しました。その後、平成12年に創傷治癒学会、平成25年1月に一般社団法人日本創傷治癒学会となり、現在に至ります。創傷治癒を主なテーマとして扱う学会としては、日本で最も歴史のある学会であります。平成27年12月より前任の岡田保典先生から引き継いで理事長を拝命し、大変光栄に思いますとともに、まさに身の引き締まる思いであります。

創傷治癒は、傷を治すという体に備わった、いわば当たり前の生理現象を解明する学問です。しかし、病態によっては、傷がなかなか治らなくなったり、ケロイドや肥厚性瘢痕、瘢痕拘縮で象徴されるような、通常の傷跡より目立つ瘢痕を残したりと、QOLを悪くし、また時には生命にもかかわる事態となります。また、「治癒」の逆は「再生」であります。通常臓器に傷ができると、線維化や瘢痕を伴って「治癒」しますが、整容的、機能的に見た時には、イモリが失った手足を全くもとどおりの状態に「再生」させることができるようにできれば理想的です。今でこそ再生医療が大変注目されていますが、再生の研究も創傷治癒分野で永らく研究されてきました。このように、創傷治癒は生命現象を担う生理現象の大きな柱の一つであり、メカニズムの違いはあれ皮膚だけではなく、ほぼすべての臓器の損傷後に起こる現象ですので、外科系診療科はもちろんのこと、創傷治癒に無関係な診療科は皆無であると考えております。

本学会は、歴史が古いのみならず、国際的な視点からも創傷治癒の基礎と臨床研究を行っています。学会機関誌としてWound Repair and Regenerationを有しており、米国The Wound Healing Society、欧州The Tissue Repair Society、豪州The Australian Wound Management Associationと連携するとともに、韓国Korean Wound Management Societyとも学会総会で交流しております。会員の専門分野は、形成外科学、外科学、皮膚科学、内科学、歯科口腔外科学、整形外科学などの臨床医学のほか、病理学、法医学、解剖学、生理学、生化学、細胞生物学などの基礎医学、看護学、獣医学、薬学、さらには企業の研究者などの広い分野に跨っており、きわめて多彩です。学会員は500人程度で、決して大きな規模ではない学会ですが、これらのさまざまな分野の専門家が集まることで、創傷治癒という軸で、気軽に意見交換を行っています。そうすることで違った観点から自らの研究や診療を見直すことができ、発展してきました。

これからも学会員の皆様のご意見を聞きながら本学会の発展に尽力してゆきたいと思います。今後とも本学会への温かいご支援を心よりお願い申し上げます。

慶應義塾大学医学部形成外科学教室
貴志 和生


日本創傷治癒学会 沿革
1971年(昭和46年) 「創傷治癒研究会」として創設、事務局を慶應義塾大学医学部外科学教室内に設置
2000年(平成12年) 12月の第30回学術集会より学会に昇格、「日本創傷治癒学会」に改称
2001年(平成13年) 英文誌「Wound Repair and Regeneration」(WRR)を会員へ配布開始(Vol.9より)
会員向けのWRR誌巻末に「JSWHニューズレター」を創刊
学会ロゴマークが決定(第31回学会総会にて承認)
2002年(平成14年) 学会ホームページ(http://www.jswh.com/)を4月1日より開設
2004年(平成16年) 会員種別に「準会員」(年会費5,000円)を導入
2005年(平成17年) 研究奨励賞の設置(第35回学会より)
2006年(平成18年) 学会賞の設置(第36回学会より)
ガイドライン作成ワーキング委員会(現・ガイドライン委員会)の設置
2009年(平成21年) 学会賞選考委員会の設置
2011年(平成23年) 英文誌「Wound Repair and Regeneration」のオンライン定期購読導入
WRRオンライン購読に伴い、年会費額を改定
2012年(平成24年) WUWHS2012(於横浜)にてランチョンセミナーを開催
学会賞の募集を休止(第42回学会より)
学会会計年度を11月末から8月末に変更(2012年度のみ10ヶ月間)
第42回創傷治癒学会(於札幌)にて第1回WHS-JSWH 合同シンポジウムを開催
2013年(平成25年) 一般社団法人の設立登記(1月4日付)
「準会員」の種別を廃止
倫理委員会の設置
2014年(平成26年) 学会事務局を外科学教室から形成外科学教室に移転
 COI委員会の設置
2015年(平成27年) 米SAWC/WHS 2015での招聘セッションに演者2名を派遣
2016年(平成28年) 『創傷治癒コンセンサスドキュメント―手術手技から周術期管理まで―』 発刊(4月8日)

 

ページの先頭へ戻る